こんにちは、店主の高松です。

今日は古本の話でも、下北沢の話でもありません。極々個人的な話になります。写真も少なくてすみません。
実はピアノの発表会に参加してきました。その話になります。

私は大人になってからピアノをはじめました。
最初は人差し指でポンポンと鍵盤を叩く程度だったのですが、もう6年位やっているでしょうか、なんとか曲を弾くことができるようになって、今までも機会があれば発表会に参加してきました。
そして昨日11月9日、銀座のヤマハホールにてピアノの発表会があり、参加してきたのでした。

piano

私が弾いた曲は、
J・S・バッハ インヴェンション第1番
J・S・バッハ 平均律クラヴィーア第1巻 第1番プレリュード

クラリスブックス開業、そして実店舗開店に向けて、実にいろいろなことをしていたため、なかなか練習する時間がなく、またあっても、先行きの見えない不安な気持ちが心の中に立ちこめ、しっかりとピアノに向き合うことのできない日々が続いておりましたが、時間はあっという間に経って、ついに発表会の日を迎えてしまったのでした。

まずインヴェンション。
練習ではなんとか間違えることなく弾けるようにまでなっていたのですが、さすがに少し緊張したのと、そしてこれはもっとも衝撃的なことだったのですが、今回の発表会で使われたピアノがすごく良くて(なんでもヤマハのグランドピアノの中でも最高峰のもので、数台しかないらしいです)、インヴェンションの冒頭、ドレミ〜と鍵盤を叩いた瞬間、あまりの音の良さに、なんだか自分が弾いているピアノから発せられている音ではないのでは?という錯覚が起こり、一気に頭の中が真っ白になってしまったのでした。ピアノだけではなく、ヤマハホールという、ピアノコンサートに最適なホールの反響音の素晴らしさというのも、もちろん影響していると思います。
とにかく、そのあまりの音の良さに、頭がくるくるしてしまい、一番間違えやすい中間部で、やっぱりとちってしまいました・・・でもなんとかもちこたえて、後半は特にミスなく無事終えることができたのでした。まあ結局すべて言い訳なのですが。練習をしっかりしていれば、どんな状況でも弾けたはずです。

平均律の方は、私が6年ほど前に初めて電子ピアノを買ったときからずっとずっと弾いて練習していた曲なので、大きなミスをすることなく、まずまず無難に終えることができました。といっても、特に思い入れのある曲なので、不満はあるのですが。

score

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ヤマハのピアノ教室に通って、今まで5回ほど発表会に出たのですが、今回のインヴェンションに関しては、残念ながら、最低の出来でした・・・平均律の方は、ぎりぎり合格、60点くらいかな、と自分では思っています。

今回の発表会は、子供の部と大人の部が一緒に行われたので、子供のピアノ発表会も見ることができました。感想は、うらやましい!
私は子供の頃は全くピアノには興味がなく、一応姉のアップライトピアノが家にあって、叩いて遊んだ記憶はありますが、特に練習したことも、習ったこともありませんでした。幼稚園位の時から、最低でも小学生の時からピアノを習っていればな〜、と思います。しかしその頃は、もし親にピアノを習うように言われても、すぐ脱走して外で遊んでしまっていたでしょう。仕方ないですね。でもうらやましい。
私が一ヶ月でようやく弾くことができるようになる曲を、小学生であれば、一週間、いや一日で弾けるようになります。難しい曲もどんどん弾けるようになるでしょう。大人になると、ほんとに、何もかもが遅い。例えば譜面にソとあれば、それを眼で見て、「ソ」と認識し、そのことを指に伝え、そして指が指示通り「ソ」の鍵盤を叩く・・・その一連の動作があまりにゆっくりで、今頭で「ソ」とわかった、これから指に伝えるね、などという脳みその働きっぷりが感じられさえします。私はそもそも「ソ」と認識するところ、つまり譜読みがまだしっかりできないので、最初で躓くのです。

ピアノはできるだけ長く続けていきたいと思っています。忙しくて練習ができない日々もこれからあるでしょう。しかしそれでも続けていきたいと思います。

古本の話でも下北沢の話でもなくてすみません。今週はもう少し本について書こうと思います。どうぞよろしくお願いします。