こんにちは、店主の高松です。
6月11日(水)、夜7時から当店にて鎌倉哲学カフェを開催し、無事終了いたしました。
テーマは「人間の未来は明るいか」。
ご来店いただきました皆様、誠にありがとうございました。
2ヶ月くらい前、鎌倉哲学カフェの堀田さんと偶然知り合いになり、話がトントンと進み、当店にて開催する運びとなったのでした。本当にお世話になりました。
当日の議論の詳しい内容は、鎌倉哲学カフェのfacebookページがございますので、ぜひぜひご覧ください。とてもしっかりとまとめられております。
こちらからどうぞ!
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さて、私は大学で哲学を勉強していたということもあり、読書会とはひと味違った、このような、“じっくり深く考える場” というものを作りたいと、クラリスブックス開店当初から考えていました。しかし開店後は、当たり前ですが、ほんとにいろいろなことをしなければならず(今もそうですが・・・)なかなか自分たちがやりたいことをできる環境ではありませんでした。
ですから、堀田さんとの出会いはとてもとても幸運なことでした。
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学生の時は、こういった哲学対話のようなことをやったことがあります。かなり具体的なテーマ、例えばプラトンのイデア論について、デカルトの神の証明について、ウィトゲンシュタインの言語論についてなどなど、議論は白熱し、みんなフンフンいってそのまま飲み明かす、ということも。
しかし、大学を卒業して仕事を始めると、なかなかこういった場を持つことも無く、親しい友人と時々会って議論し合う、ということはあっても、複数の人間と、性別も年齢も異なる、しかも初めてお会いする方たちとの議論は初めての経験でした。
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今回のテーマは「人間の未来は明るいか」です。
とても広い意味を持ったテーマで、果たしてどういう議論が展開されるのか、皆さんが一体どういう話をされるのか、ほんとに興味津々でした。私は勝手に、「未来は明るいでしょう!」「いや、暗いでしょう!」などという議論が展開されるのかと思いきや、さすが哲学カフェ! 言葉をしっかり定義しつつ、それを踏まえてじっくりとした議論が展開されたのでした。それは私個人としては、なんだかとてもしっくりとくる、心地の良い議論の進め方でした。
それというのも、冒頭、ファシリテーターの清水さんから、この場では疑問に思った事を素直に聞いてみましょう、こんなこと聞いたら失礼かな、とか、変に思われるかな、とか、そういったことはなしにして、この場では素直に疑問を投げかけ、そしてじっくり考えましょう、といったようなことを言われたのがとてもよかったように思えます。
物腰やらかく優しく語る清水さんのその言葉で、ただ単に自分の主張を言い合う討論会ではなく、むしろ “人の話をじっくり聞く” というところに重きを置いた、とても充実した会になったのだと思いました。
人間の口は一つだが、耳は二つある、しっかり他人の言葉を聞く為に二つあるのだ、ということを、どこかで読んだことがあります。よく聞き、じっくり考える、そして素直にわからないことを聞いてみる、皆さんの議論を聞いていて、その内容うんぬんよりも、その対話の姿勢に、私は少しの驚きと、そして感動を覚えました。
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結果的には、このような壮大なテーマですから、何かまとまった結論が出るのではなく、このテーマから派生して、さらにいろいろな小さなテーマが芽生えたように思えました。人間性というものについて、テクノロジーの行方、人間は進化するのか、などなど。
ただ、参加者の方も言っておられましたが、私としては、このような会が催されるのであれば、人間の未来は明るいのかな〜と思っております。
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▲ものすごく真剣な眼差しで議論を見守る、クラリスブックスのスタッフ。
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また機会がありましたら、ぜひ当店にて哲学カフェを開催したいと思っております。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
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