未来を予想するのは難しいことです。
映画「2001年宇宙の旅」では、2001年でも米ソ冷戦が続いているし、アメリカの航空会社パンナムもしっかり宇宙船を作っているように描かれています。そもそも、2014年現在、人類は月に基地を作っていないし、木星へはおろか、火星への有人飛行もまだです。辛うじて宇宙ステーションがありますね。

未来にどのようなテクノロジーが生まれているか、何が発明されて、人々がどのような乗り物に乗っているか、そして、どのような生活をしているかを考えるのは、とても面白い事ですが、当てるのはとても難しいことです。

店にある本をご紹介しつつ、未来予想について考えてみたいと思います。

未来映画術2001年宇宙の旅

▲「未来映画術 2002年宇宙の旅」より。

人工知能HAL9000を“殺している”場面。このシーンで面白いのは、HAL9000は、自分の生まれを「1992年1月12日」と言っているところ。映画の舞台は2001年。とすると、それより9年前に作られたコンピューターということになります。

9年前のコンピューター・・・

1年前のものでさえ古くなって遅くなってしまいます。9年前のモデルなど、使い物にならないでしょう。そもそもHAL9000はコンピューターではありますが、同時に人工知能でもあるので、一概に“昔のコンピューター”と言ってしまうのは無理があるかもしれません。人工知能なので、一度作られれば、どんどん情報を蓄積して頭が良くなっていくのかもしれませんが、それでも9年前に設計され、作られたものを使うというのは、どうしても無理があるように思えます。

ところでHAL9000は人と会話することができます。現在、iPhoneのsiri、グーグルの検索など、音声認識が少しずつ広まっております。普通に会話できるようになるにはまだまだ時間がかかるように思えますが、とても楽しみな技術です。
(HAL9000のように唇の動きを読むことができるのにはまだまだ当分時間がかかりそう)

私の世代では、音声認識といえば、ファミコンの「バンゲリングベイ」でしょう。あまり覚えていませんが、たしかBコントローラーのマイクのところでギャーギャー騒ぐと、なにか出てくる?味方が出てくる?ような仕掛けだったようでした。当時はすごい技術ともなんとも思えませんでしたが、今覚えばけっこう画期的でしたね。

雑誌ニュートン

▲雑誌「ニュートン臨時増刊号 21世紀はこうなる」1988年発行

この記事では、2050年ごろには、月に基地ができるとあります。私は当時はほんとにこうなると思っておりました。21世紀になったら、まず車にはタイヤはなくて、浮いていると思っていました。しかし、車にタイヤがなくなるのは、もしかしたら月に基地ができるより先かもしれません。

雑誌ニュートン

▲同じく、「ニュートン臨時増刊号」より。
清水建設による、スペースポートのイメージ。こういう都市に憧れていました。

彼らが夢見た2000年

▲「彼らが夢見た2000年 アンドリュー・ワット 長山靖生」より。

これは1900年ころのフランスの広告らしいです。2000年になると、もう本を読んで知識を得なくても大丈夫、右側のおじいさんがミキサーのようなものに本を入れて、その情報が電線を伝って、生徒たちの脳の中に入っていく、という仕組み。映画「マトリックス」のようです。

あの映画では、ヘリコプターの操縦の知識のないトリニティーがオペレーターにお願いすると、情報が脳にダウンロードされて、実際操縦できるようになる。もちろん“マトリックス”の中でですが。

さて・・・ここ数年でもっとも進化したものといえば、携帯電話ではないでしょうか?そもそも“携帯電話”というものが昔のSF映画などで出てくる事はあまりなかったように思えます。他の技術はすさまじく進化しているのに、電話だけはそのままということが多い気がします。

電話の発達の理由には、実にさまざまなことが考えられると思います。まず電話は情報を伝えあうためのものです。さらに発展的に考えれば、人と繋がるためのもの。そのための技術が大いに発展したということは、逆に考えれば、人との繋がりが少なくなった、あるいはより一層人との繋がりを欲している人が沢山いる、ということになると思います。そう考えると、文化史、政治史などとも絡んでくることになり・・・とても興味深く、また難しい話にもなりそうです。またなにかの機会に考えたいなと思います。

一応、以下にご紹介した本について明記しております。これらは当店で販売している本たちです。価格は当店の販売価格になります。
細かい状態等、詳細はお尋ねいただければ幸いです。

高松

未来映画術2001年宇宙の旅

▲「未来映画術 2001年宇宙の旅」 ピアース・ビゾニー 晶文社 1997年 3,000円

雑誌ニュートン

▲「ニュートン臨時増刊号 21世紀はこうなる」 教育社 1988年 300円

彼らが夢見た2000年

▲「彼らが夢見た2000年」 アンドリュー・ワット 長山靖生 新潮社 1999年 カバー欠 1,000円

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