こんにちは、店主の高松です。
クラリスブックスは現在実店舗開店に向けて、いろいろな準備をしているところです。店の内装や什器、その他さまざまな事務用品の手配などなどなど・・・
私はバリバリ仕事をこなすことのできる人間ではないので、毎日どうしよう〜どうしよう〜と不安でいっぱいなのですが、その中でも、最も大事なものはといえば、なんと言っても商品である古本です。売るものがなければ何もはじまりません。店舗がなくても、商品である古本がなければ古本屋ではありません。どの商売でも同じだと思いますが、肝心の商品がなければ、なんにもはじまらないのです。
さてその肝心の古本は一体どこから仕入れるのか?
古本屋の仕入れ先には大きく二つあります。
一つは古書組合。
この組合が運営している市場で競り落とすという方法です。
もう一つはお客様から直接本を買い取る。
この二つの仕入れ先が古本屋の命綱だと思います。
古書組合の市場は、他の様々な業種の市場と同様、その市場を運営している組合、我々の場合は東京古書組合、に加盟していないと参加できません。
クラリスブックスは、今年の8月に古書組合に加盟することができたので、市場に参加することができます。
この組合の市場というものは、それはそれは奥が深くて深くて、実に大変なものです。
古書組合は、いわば古本のプロ達の集まりだから、そのプロ集団の中に混じって欲しい本を競り落とすのはかなり大変です。失敗も多々あります。
もう一つの仕入れ先、一般のお客様からの仕入は、まずご連絡をいただかないと始まりません。クラリスブックスはまだ店舗がないので、古本屋としてはまだまだ知られておらず、なかなか買取のご連絡をいただけないのですが、ようやく最近いろいろな所からお呼びいただき、出張買取でお客様のご自宅へ直接お伺いすることも増えてきました。古書組合の市場も大切なのですが、一般のお客様からの買取は、その本をお持ちだった方の想いがいっぱいつまっているような気がして、毎回緊張します。
同じ書籍という商品を扱うのに、新刊本屋さんと古本屋では、仕入れ方法が全く異なります。古本屋の場合、基本的には全ての商品は一点ものなので、何か売れて、それをどこかの取り次ぎに電話をして注文、などということはできません。自分で市場で買ってくるか、お客様に売っていただくか、そのどちらかしかないのです。そうなると必然的に売り方も変わります。古本屋はかっこよく言えばセレクトショップのようなもので、価格も自由に決められるし、好きなように売ることができます。自由がある分、逆に自分たちでいろいろなことをやらなければならないので、大変な面ももちろんあります。
ただ、そこにやりがいを見つけられるかどうか、本を人から人の手に渡す喜び、そこで生まれる新たな出会い、新たな発見、そういったところに面白さを感じられるかどうか、古本屋の醍醐味は、まさにそこにあると思います。
話が本の仕入のことからかなり脱線してしまいましたが、結局何が言いたいのかというと、ご不要の本をお売りいただきたい、ということなのです。
どうぞよろしくお願いいたします!
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