岩波書店より発行の「ナグ・ハマディ文書」全4冊が入荷しました。
価格は4冊揃いで28,000円です。
▲「ナグ・ハマディ文書」 全4冊揃
荒井献 大貫隆 他訳 岩波書店 1997年 カバー・帯
1.救済神話 2.福音書 3.説教・書簡 4.黙示録
小口少ヨゴレ カバー帯角少スレ有
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ナグ・ハマディ文書とは、1945年、エジプトのナグ・ハマディ付近で発見された古代のパピルス文書のことで、新約聖書と同時代に記された写本であることから、現在の新約聖書には入らなかった、いわゆる聖書外典と位置づけられている文書群のことです。
その思想的内容から、現在の新約聖書とは対立・敵対していたグループ、いわゆるグノーシス派によって書かれたのではないか、そして結果的に現在の新約聖書グループが勝利したことにより、ナグ・ハマディ文書は異端とされ、闇に葬られてしまったのでは、と考えられています。
グノーシス、グノーシス派という言葉の定義はとても難しいのですが、少なくとも、新約聖書の思想とは相反する教えで、知識・認識(グノーシスはギリシア語の知識・認識の意味)を重んじ、さらに二元論的世界観を有している、こういったところから、新約聖書編纂の過程で、何らかの思想的闘争があり、グノーシス派文書は採用されず、現在の27の文書が新約聖書として成立したのではないか、と思われます。
もっともこの「ナグ・ハマディ文書」には、キリスト教的文書以外にも、グノーシス的文書が含まれていることから、この思想が紀元1〜2世紀に広範囲に各地で流布していたとも考えられます。
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当店にも在庫のある「ヘルメス文書」もグノーシス的思想を現したものです。
「死海文書」や「ユダの福音書」など、“埋もれてしまった文書” に光を当てるべく、当店では積極的こういった本を取り揃えたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
高松
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